鉄道模型におけるルーバーの再現度と自作の楽しみについて

鉄道模型は実車の形状をどれだけ正確に再現しているかが品質の良し悪しを決めます。鉄道車両についてもアンテナやライトなどの部品だけではなく、車体の模様や装飾品といった細かい部分の再現性が重視されます。また、既製品に満足できない場合は自分で作るのも楽しみ方の一つです。

鉄道模型を存分に楽しむため、模型車両の扱い方や自作の方法を学びましょう。

鉄道車両のルーバーは再現が難しい

鉄道模型は同じ車両でもメーカーによって再現度が異なります。実車をそのまま縮めたような質感を持つ物から、外観はかろうじて似ている程度の物まで様々です。一般的に高額な製品ほど緻密に作られていますが、それでも実車そっくりに作るのは非常に困難です。

特にルーバーのような、縮めると本来の用途に適した形状を保てなくなる部分は簡略化される傾向があります。ルーバーは羽板と称される細長い板を平行に複数枚組み合わせ、等間隔にすき間を付けた物です。窓に取り付けて光や雨水を遮断したり、屋外設備の目隠しとして使われます。

鉄道車両においては駆動部分や電気設備の排気、排熱用の通気口に用いられることが多く、異物の侵入を防ぐ役割があります。模型車両でルーバーの再現が困難なのは通気口の遮蔽物としての質感を表現するのが困難であるためです。

実車のルーバーは通気口を塞ぐ形で設置されているので、格子の奥に空間が続いた立体的な見た目になります。しかし模型車両では通気口が存在せず、車体の表面にルーバーの格子部分だけを表現するのが普通です。そのため、模型車両のルーバーは奥行きが無く、複数の同じ長さの突起物が平行に並んでいるようにしか見えません。

縮尺が小さくなるほど模型車両の再現が難しくなりますが、細い格子戸が狭い間隔で平行に並ぶルーバーはその傾向が顕著です。縮尺が小さい模型車両ではルーバー部分が横筋の入った凹みで再現されている物が多く、質感は実車とは程遠いのが実状です。

リアルな質感を表現するには自作が最適

高いお金を払って模型車両を買ったのに、車体の再現度がイマイチでは車両を走らせる楽しみが大きく損なわれます。ルーバーの部分は車体の走行性能とは何の関係もありませんが、それでも本物そっくりの質感にこだわる模型マニアであればわずかな不具合も決して看過できません。

既製品の質感や再現度に不満があれば、自分で新たに作り直すことができるのが鉄道模型の楽しみ方の一つです。車両のルーバーも工夫次第で実車さながらの質感を表現することが可能になります。模型車両の改造は高度な技術が必要ですが、経験を積んで自分が表現したいことを形にできるようになれば、どのような車両でもリアルな質感に仕上げることは決して不可能ではありません。

ルーバーを自作で再現する場合、肝心なのは本物のような質感を表現することです。実車のように通気口を作ってそこに格子を並べる必要は無く、あくまで通気口を塞いでいるように見せるのがリアルな模型作りのポイントになります。

模型車両の通気口をリアルに再現するには該当する部分を黒や濃い灰色で塗りつぶして暗闇を表現します。その際、ルーバーを表現する細長い突起を削り取って表面を滑らかにすることを忘れてはいけません。塗装が終わったら車体と同じ色に塗装した、工作用の薄い紙を用意します。

その紙を細く切り分け、一本ずつ貼り付けることで格子部分を再現することが可能です。通気口の暗い部分と格子の立体感を表現した、実車に近い仕上がりになります。

既製品のルーバーを貼り付ける方法もある

鉄道模型の車両は外装部分を金型で作成します。

そのため、細かい部分の再現度はどうしても低くなってしまうのが欠点です。高額な製品でもリアルな質感を持った物は決して多くありません。

既製品の質感に納得できなければ自作で再現する方法もありますが、鉄道模型の初心者には自作は非常に難しい作業になります。わずかなミスで高額な車両を破損させてしまう可能性があるので、不器用な人や工作に慣れていない人は避けるのが無難です。

自作ができなくても車両の質感をリアルに再現したい人はルーバー部分を別売りで購入する方法があります。鉄道模型は車体の再現度の低さを補うため、特定の部分を忠実に再現した製品が販売されているので、上手に使えば手間をかけずに実車並みの質感を持つ車両に仕上げることが可能です。

車体のルーバー部分も様々な形状の物が作られています。車両ごとに異なる、複数の形状のルーバーを再現しているので該当する車両と組み合わせることで本物そっくりの質感になります。別売りのルーバーはプラスチックや金属、模型用の薄いシールなど材質は様々です。

車両の縮尺や材質に合わせて最適な製品を選ぶことで、手軽にリアルな質感を演出することができます。基本的に複数の製品を一つのセットにして販売しているので、貼り付け作業に不慣れな人の練習用として使うことも可能です。

別売りのルーバーを車両以外に使う方法

模型車両に使う別売りのルーバーは再現が難しい格子を表現するのに最適です。鉄道模型のジオラマ作りなら車両だけではなく、駅舎や住宅などのストラクチャーに転用することで、余った製品を無駄無く活用することができます。

建物の窓の鎧戸や雨戸、フェンスなど形状に合わせて様々な表現が可能です。複数のルーバーを繋げてビルの外壁や歩道のタイルなどを再現することもできます。鉄道車両のルーバーをこのように扱うのは本来の使い方とは異なりますが、意外な組み合わせで表現の幅を拡大できるのがジオラマ作りの大きな魅力です。

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ルーバーへのこだわりはリアルに重きを置いた鉄道模型の楽しみ方

ルーバーは鉄道模型の中でも再現が難く、多くのメーカーが簡略化で済ませています。鉄道模型にリアルな質感を求める人なら別売りの部品を貼り付けることで見た目を良くすることができますが、その一方でリアルにこだわるあまり、余計な出費が嵩んでしまう問題もあります。

しかし、趣味の世界はどれだけこだわりを持つかが楽しみ方の一つでもあるので、車両の走行性能には関係がなく、決して目立つ部分でもないルーバーにこだわるのは決して悪いことではありません。むしろ、模型メーカーですら簡略化させる部分にもこだわってしまう気質を持つのは趣味を存分に楽しむためには不可欠な要素です。

車両のルーバーにこだわる人は鉄道模型そのものにリアルな質感を求めています。そのような人が模型車両を走らせるジオラマを作ったら鉄道車両のみならず、建物から樹木、線路の一本に至るまで本物そっくりの仕上がりになるのは想像に難くありません。

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